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八重山諸島 鳥たちのわたりと越冬は? そしてここは悠々と流れる「八重山時間」と、いつも心に…       先島鳥類研究会


by obt55555
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アンパル湿地で会った、子猫「あんぱる」_f0084825_1924516.jpg

 アンパル湿地にある神田橋(はいがー橋)は毎週のように出向くところ。子猫の鳴き声が橋の下からするものの姿は確認できず、しかし鳴き声だけはしっかりしている。次の週末には姿を見せて脚にまとわりつくも、いつしか姿を消した。またまた次の週末にチュッチュッと舌打ちすると、さっと足元にやってきて離れなくなってしまった。抱き上げるとずいぶん痩せていて、これでどうして大きな声を出せるのかと思っているうちに胸にしがみつかれてしまう。小学生の頃、捨て猫を母親に飼ってもいいかと交渉していていたことを思い出しているうちに、こいつは自動車の助手席に乗っていた。
 「あんぱる」と命名したこの子猫、私の長期不在中はどうしようもなく、飼ってくださいチラシを作成し、何箇所かに張って、2週間待つ、というか飼っていた。
携帯電話に「子猫のことですが…」と若い女性の声、「20分後に公園のバスケットコートに連れて行きます!」と、陽だまりで眠りこけている「あんぱる」と彼の所帯道具を身支度して待合わせの公園に。
 軽自動車から降りて、こちらにやってきたのは私のシャツに潜り込む「あんぱる」を優しい眼でみている女性だ。そして、青年もやってきて、「小さな子どもがいるけど、張り紙で見た子猫がかわいいので、いいですよ。」と。やたら私の体にしがみつく「あんぱる」だったが、かわいいねといってくれた若夫婦にお願いした。
# by obt55555 | 2007-10-21 19:48 | 石垣生活風景

10月は北風に変わり…

八重山にもやっと秋の気配。
夜になると23℃まで下がるので、ベランダの窓は閉めることにした。
追跡カンムリワシは幼鳥分散が続いている。狭い石垣島とはいえ電波が途切れることもあるが、再び微弱電波を感知した時には、よく追跡できていると感心する。
これまでの移動経路を植生図で比較すると牧草地・耕作地に残された落葉広葉樹林二次林を頼って移動していることがわかった。これらをGIS解析でまとめる準備をしている。
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シギチドリの多くはオグロシギも去り、越冬アカアシシギ・セイタカシギだけが目立つ。ハシビロガモ・ヒドリガモ・コガモも渡来し鳥種の変化がでてきた。
夕暮れに、湿地性草地でシマセンニュウの声がした。
宮良ではまだ20羽ほどの渡りのツバメチドリが観察できる。
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鳥類調査でリュウキュウヨシゴイを確認した。虹彩の一部に灰黒色班があり、それがためにひょうたん型の眼のようにみえるのがわかる。
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# by obt55555 | 2007-10-15 22:05 | 野生動植物

台風が通過して

台風が通過して_f0084825_185654.jpg

 2泊36時間自宅に足止めだ。
 鳥との距離が近い。台風明けは鳥たちの疲労がそのような接近を許しているのかもしれない。牧草地には50羽のツメナガセキレイがいたが、平田原にシギチドリは少なく鳥の入れ替わりを感じた。

 この春に生まれて2度目の台風を経験したカンムリワシは、牧草地にある樹林地で無事再会だ。なんとも頼もしい姿で目の前に現れてくれた。しばらくして軽く浮きあがり、林の谷に翼を折りたたんで急降下した。これでほぼ一ヶ月が経過し、野生復帰になんら問題がないことを示してくれた。今後はどのような幼鳥分散をするのか想像がつかないが、尾羽の換羽が始まる来年の春までの追跡に期待だ。
# by obt55555 | 2007-10-07 18:06 | 野生動植物

925hPa 75m/s

「非常に強い」から、「猛烈に」発達した台風。
午前中に追跡カンムリワシの電波発信音も途絶えてしまった。

気圧が下がリ始めると、春頃に治療した虫歯跡もうずくようになり、普段は何ともない体のあちこちに少し異変を感じる。
 台風台風通過時はいつも停電が待っていて、浴槽に水を満杯にしたり、蓄電地の充電は必須。やがて、ネット回線切断とパソコンが使えないことに始まり、冷蔵庫に収納した食品が24時以内に危うくなる。パソコンが動かないことで資料整理も断念し、雨戸を閉め切った室内は、10月とはいうもののまだまだ蒸し暑い中で読書に専念するのみだ。

週明け後半に北風と共にサシバの姿が、シマセンニュウも湿地性草地でチュルッと鳴くだろう。その後の11月末まで、快適な季節が待っている。
# by obt55555 | 2007-10-05 22:23 | 石垣生活風景
 9月9日からのカンムリワシ追跡のおかげで、毎日石垣島の野外観察ができたことは、何年後かにも忘れることができない貴重な経験だった。たとえば、ほとんど観察ができなくなったミフウズラは、ある地域では普通に観察できたことだ。
 テレメトリー追跡は、電波が途切れても、幸運なことが加わったことで繋げられた。通常なら幼鳥分散の過程も途切れていたはずだが。
 畑道に分け入ると、思わずブレーキを踏んでしまうほどにいたツメナガセキレイや、牧草地の低い上空を飛びながら地表を睨みつけていたアカハラダカも姿を消しつつある。
 10月なのに、また935hPa最大風速70m/sが通過するらしい。これは非常に強い台風なのに、当たり前のように発生することは、我々の経済活動の結果が少なからず影響していることなのだろう。9月に通過した台風では、石垣牛の子牛が10頭死亡した牛舎もあったそうで、堅牢な人工建造物に待機できる人間は々と生き延びれるとしても、強風によって、カンムリワシのような留鳥のいくつかも吹き飛ばされただろうし、今回も…。台風通過後はサシバの初認だ。
# by obt55555 | 2007-10-04 22:26 | 野生動植物